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「君に届け 短編」
君に届け 短編 (現在~高校卒業前まで)


かぜたん!1( きみにとどけ 短編)

2011.05.26  *Edit 

題名がやっつけにもほどがある。
風の誕生日に書き始めたから「かぜたん」
風早誕生日おめでとうwだいぶ遅れたけどw

-1-

風早翔太にとって人に親切にするなんてものは特別なものでも何でもない。
目の前に困ってる人がいて、自分の手がちょうど空いてるなら、空気でも吸う感覚で手を延べる。
風早にとって、それは偽善でも何でもなく自分のポジショニングをちょっと直すくらいのナチュラルな行為だった。
だから、目の前の老婆から「僕はいい子じゃね、これご褒美」と差し出されたものに
戸惑いを隠せなかった。

「いや、いいよ、おばあちゃん!俺、荷物運んだだけだし!」

そう笑顔で行こうとした風早の足を老婆の声が止めた。

「眼を止めたのはたくさん。足を止めたのはもう少し減った。手まで貸したのは坊やだけ」

何かぞくっときて風早は思わず老婆を見た。
彼女は微笑んでいた。
どこか夕闇の風を吹かせながら。

「まあ、持ってきなさい。これは「赤い糸」が見える飴じゃでの。ただし、溶けてしまうまでな」

トワイライトな迫力に押されて風早はその小さな飴玉をうけとった。
少し大きめの赤色の包み紙に包まれた飴玉。

「あの」
「見える間はちぎれるし、くっつけられる。」
風早はその言葉に反射的にもう一度掌を見た。
「ーくれぐれも後悔せんようにな」
その言葉に顔をあげると、老婆は消えていた。
ーーーーーーーーーーー
そしてそんなことはすっかり忘れている風早は机の上に突っ伏していた。
だって今日は愛しの彼女黒沼爽子が風邪で休みなのだ。
どうにもこうにもエネルギー不足は否めない。
いつも楽しそうにしてる彼女を見るだけで、細胞が喜んでるのを感じる。
だからそのエネルギー源が供給されないこんな日はどうしても細胞もしょぼんとしてしまう。

「うっとーしいなーもー」
千鶴のうざそうなつっこみに答える元気もなく生返事を返す。
そう言えば小腹がすいたなあ、育ち盛りだもんな、だからよけいに元気が出ないんだ。

そんなことを考えながらほぼ無意識にポケットを探ると指先に何か触れる。
取り出してみると、赤い包み紙の丸い飴。

ーあ。あの時の。

「糸が見える」ってどういう意味なんだろ。

なんとなく不気味な気がしたものの、その不気味さに負けるのもなんだか悔しい気がして風早は口の中にそれを放り込んだ。

とたん、教室の風景が一変した。
みんな左手の小指から赤い糸がついーっと伸びている。
よくみるとつながってる同士のものがいたり、途中で切れていたり、かと思うとずっと長くどこかに伸びていたりする。
しかもみんな全くそれを気にしていないのだ。

「え、な、なんだこれぇ!?」
「うわ、なんだよ、風早。いきなり叫んで」
「って吉田、おまえこれ見えないの」

千鶴の小指から延びる赤い糸を指さしても、千鶴はまったく意味が分からないと言う顔をするばかり。

「はぁ?なに言ってんの?」
「何って…これ」

そこに、ピンに呼び出されていた龍が戻ってきた。

「おーお疲れ。」
そう龍に声をかけた千鶴の小指から伸びる赤い糸はしっかり龍の小指に伸びていて…。
風早は混乱しながらも、はっと思いついた。

そして小声で千鶴に聞いた。

「もしかして、吉田、龍とつきあってる?」

とたん、千鶴の顔が真っ赤になった。

「なっなんで知ってんの!?龍には爽子に言うまで内緒にしといてって」

風早の驚いた視線に千鶴は少し息を吸って言い足した。

「…今日爽子がきたら言おうと思ってたんだよ。…きのう、から…その、つ、つきあうことになって…」

やっぱり…!これ「運命の赤い糸」ってやつがみえる飴なんだ。

そう思ってクラスで公認のカップルに目をやると、見事にその二人の赤い糸はつながっていない。

あ、あれ?つきあってる奴同士がつながってるもんじゃないの?

風早は必死で頭を働かせて、漫画くらいでしか読んだことのない「赤い糸」について思い出す。

確か…「結ばれる相手」とつながれてるのが赤い糸…。
つまり、今つきあっててもそれが運命の相手じゃないとつながってないということで…。

風早はがたっと立ち上がった。

「風早?」
どした?という千鶴の声に風早は駆け出しながら言った。

「お見舞い行ってくる!」
「えっ…ちょっ!?」

千鶴が戸惑いの声をかける間もなく、風早の姿は忽然と消えていた。
(続く)

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