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「君に届け 短編」
カプ注意(風爽以外、混在)君に届け 短編


十六夜1(君に届け 短編) ※風爽←健人

2009.11.09  *Edit 


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に投稿します。 風爽←健人な感じ

----1----

三浦は線香花火に照らされた白い横顔を見つめていた。


いつものように風早が発起人になってクラスのみんなで花火大会をすることになった。
1学期の期末試験も終わり、少し気の抜けた日々を過ごしていたクラスメイトはすぐに飛びついた。
それがいつの間にやら広まって、風早が行くなら、風早がやるならと他のクラスからもちょこちょこと人数が集まってちょっとしたイベントみたいな盛り上がりをみせた。三浦もそれにのっかって知り合いの女の子達によかったら来ないかと声をかけ、その子たちがまた友達をひっぱってくるといった具合で軽く2クラス分くらいの人数が集まる規模にまでなった。あまりに多人数だと花火なんかする場所がないかなとの危惧は意外にも爽子が解決した。もともとボランティアでゴミ拾いをしていた縁などもあって彼女の交渉によりあっさりと河川敷の一角を使用する許可が出た。もちろん安全には万全の注意を払い、後片付けもきちんとするといった条件付で。
みんなの役に立てたと静かに喜ぶ爽子の側で愛しそうに風早は爽子をみつめていた。
その光景をいまやほとんどの人が違和感なく受け入れていた。
学園祭で気持ちが通じ合った二人はいまではすっかり公認の恋人同士だ。

皆が集まった頃には宵闇だった空はすっかり闇色に染まっていた。
しかし月が煌々と空を照らしていたので
懐中電灯などは必要ないほどだった。

バケツの数だけのグループに分かれ、花火大会ははじまった。
シュッ パッという花火の音と火薬の匂いが漂い夏の夜の空気を彩った。
そこかしこで色とりどりの光が燃え、静かに散っていった。

「貞子ちゃん楽しんでる?」
「あっ…師匠。」

-あ、いい笑顔。
三浦は少し瞳を細めた。

まあこの子は暗固い笑顔をほぐす特効薬を手に入れたってことなんだろうな。

三浦はちくんとする痛みに眼を瞑って爽子のほのりとした笑顔に自分も笑みで答えた。
そして爽子の隣にいる彼女の特効薬に軽く挨拶した。
「しかし相変わらず仲いいね、風早と貞子ちゃん」
その言葉にぽっと頬を染める爽子とは対照的に風早はくすっと笑った。
「まあな。」
「風早随分余裕でてきたなー。前はえっらく短気な奴だと思ったけど。」
「お前が変なこと言うからだろ。おかげで酷いめにあったんだからな。」
黒沼にあんまかまうなとか、黒沼が可哀想とか…
その時のことを思い出したのか黒いオーラを滲ませはじめた
風早の背中を三浦はぽんと叩いた。
「まーまー、すんだことは水に流せよ。」
「それお前が言っちゃだめだろ…」
はははっと軽く笑って三浦は爽子に言った。
「おれにも一本花火ちょーだい。」
「あ、どぞ。」
「何だよ、お前ツレんとこ帰れよ。」
「いーじゃん。そんなに貞子ちゃんひとりじめしたいのかよ。」
三浦が風早にからかうように言うと側にいたあやねと千鶴がブーイングを発した。
「ちょっとケントあたしらの存在無視?」
「別に爽子は風早の独占物じゃないしねえ…。」
不満げな二人に三浦は明るくウィンクした。
「やだなー俺の目に花がうつらないことがあるわけないじゃん。あやね、そのかっこ色っぽいね。千鶴は相変わらず足がいいねえ。ミニスカ似合うよ。」
三浦の軽薄さに二人はフリーズした。そして千鶴はまた錯覚かと眼をこすり、あやねは生温い笑みを零した。
「し、師匠 あの、花火はどれが」
爽子がおずおずと発した問いに三浦はへらりと笑いながら答えた。
「貞子ちゃんのしてるのとおそろいがいいな。…線香花火?」
「あ、あの、派手さには欠けるけど…」
爽子はほんのりと優しくはにかんだ微笑みを見せた。
「…これが一番好き。」
三浦は誰にも気付かれないよう 溜息を噛み殺した。
爽子から細い線香花火を受け取って火をつけるとジジっと小さな白い花が咲いた。
爽子も風早も線香花火に火をつけてその小さな白い花をみつめていた。
そして三浦はその白い光に照らされた爽子の横顔をこっそりと盗み見ていた。
「…あっ」
爽子の小さな声に三浦が我に帰るとぽとりと線香花火の火玉が落ちた。
千鶴がきししっと笑って揶揄した。
「へたくそー。普通はも少し長く持つよな。」
「あ、まだ線香花火はあるから…」
花火を持たない片方の手で渡そうとする爽子の言葉を三浦は笑顔で遮った。
「や、もういいよ。俺もダチんとこ戻るわ。」
花火の燃えカスを水の張ったバケツに放り込むと三浦は爽子たちから離れていった。

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